慶山市のボクシング少年スンイク、祖母を亡くした祖父のために空き瓶を拾い市場でアルバイト
祖母を亡くし、心身ともに衰えた祖父と二人で暮らすボクシング少年のスンイクが、祖父を支えるために家事やアルバイトに励む姿を伝えます。
ボクシング少年と祖父
祖母が去った後の空白... 空き瓶の回収と市場でのアルバイトで耐える孫のスンイクと祖父
放送:2026年9月19日(土) 午後4時30分 KBS 1TV
祖父を守りたいボクシング少年のスンイクが、
荒い息遣いに満ちた慶山市のあるボクシングジムには、祖父のために懸命にトレーニングに励むスンイクがいる。スンイクは両親の離婚により、幼い頃から祖父と祖母の手で育てられた。数十年間慢性的な白血病を患っていた祖母が数ヶ月前に亡くなってからは、祖父と二人きりで暮らしている。
祖父は最近、祖母を亡くし、神経安定剤を飲まなければようやく眠りにつけるほど、心身ともに衰弱してしまった。スンイクは、そんな祖父の負担を少しでも減らそうと努力している。電子機器の扱いに慣れていない祖父のために、掃除機や洗濯機を回すのはもちろん、掃除をしたりゴミを捨てたりするなど、できる家事をすべて見つけて行っている。
年老いていく祖父を守れるのは自分だけだという考えから、スンイクは8ヶ月前からボクシングを学び始めた。学校が終わると、どんなに疲れていても毎日ボクシングジムへ駆けつけ、誰よりも熱心にトレーニングをするスンイク。祖父を守るために必ず強い男になると、小さな決意を胸に、スンイクは今日も拳を握りしめる。
頼れるのはお互いだけ
祖父は騒音の大きいパイプ工場で10年以上勤務し、ついに聴力を失った。障害等級を受け、国から支給される補聴器を着用してはいるが、傍らで大きな声ではっきりと話してくれなければ、音がよく聞こえないほどだ。スンイクは、そんな祖父のために電話を代わりに受けたり、他人の話を伝えたりするなど、祖父の耳となってあげている。
しかし、とりわけ祖母との仲が良かった祖父は、最近祖母を亡くしてからは、目に見えて気力がなくなってしまった。どうすれば祖父の力になれるかが、最近のスンイクの最大の悩みだ。
祖父もそんな孫の切実な思いを知っているのか、衰えた心身を抱えて家を出る。祖父は近所を歩き回って拾った空き瓶を売り、苦しい生活の足しにしている。そんな祖父には、目の前が真っ暗になるような大きな悩みがある。それは、妻の長い闘病生活によって恐ろしいほど膨らんだ借金だ。親しい知人の助けを借りて急場はなんとか凌いだが、基礎生活受給費に頼って生きている状況で、その借金をどう返していけばいいのかを考えると、先が見えない。
祖父の悩みを感じ取ったのか、スンイクも家の近くの市場でアルバイトをし、生活の助けになろうと努めている。借金も、寂しさも、噛み締める暇もなく忙しい日々だが、祖父とスンイクは互いに頼り合いながら、今日も一日を力強く過ごそうとしている。
聴力も、妻も失ったが、孫のことばかり考えている祖父
祖父はかつて、工場や建設現場など、人手が必要な場所ならどこへでも行き、頼もしい一家の主としての役割を果たしてきた。しかし、聴力を失い健康も悪化した今は、スンイクのためにしてあげられることがあまりなく、申し訳なく思っている。これから年を重ねてさらに衰えた時、一人残されるスンイクのことが、今から心配でならない。
心が乱れるたびに訪れる、祖母のお墓。いつも祖母の写真を鞄に入れて持ち歩くほど、祖父は心の中でまだ祖母を送り出すことができていない。スンイクもそんな祖父の悲しみを知っているため、祖父の傍らでよりたくましく生活し、力になろうと努めている。そのため、祖父が空き瓶を拾いに行く時は、一人にはさせられないと、いつもついて行く。
敏感な時期である中学1年生の年時に、祖父と一緒に空き瓶を拾うことは恥ずかしく感じてもおかしくないが、スンイクは「もう大きくなったから、友達に見られても恥ずかしくない」と、かなり大人びた振る舞いを見せる。祖父は、急に大人びたスンイクを見ると、頼もしく思う反面、心が痛む。自分が力不足のせいで孫を苦労させているようで、罪悪感が押し寄せてくる。いつか一人残されるスンイクへの心配に、祖父は今夜も容易には眠れない。
*この後、第564回「ラジュンとディオのガナダラ」 (2026年6月27日放送) の後記が放送される。
(写真提供 = KBS 1TV 「同行」)
◆ 一目で見る
· 発行機関 : KBS
· 分類 : 同行
· 配布 : 9月17日 11:10
出典 : KBS報道資料
Special Timesは、AI技術の助けを借りて、より速く多様なニュースを読者に届けるために努力しています。
コメント 0