キム・ヘジャ、「今もなお輝かしく」公開前に手紙 観客の心に「小さな光」を
キム・ヘジャが映画「今もなお輝かしく」の公開を前に手書きの手紙を寄せ、少女たちの苦しみと、美しく生きたいと願った心を忘れないでほしいと伝えた。15日の舞台あいさつは中止されたが、上映と記者懇談会は予定通り行われた。
俳優のキム・ヘジャが、10月21日公開の映画「今もなお輝かしく」を前に、観客へ手書きの手紙を寄せた。配給会社のPlus M Entertainmentが15日に公開した手紙で、出演を決めた理由を明かし、劇中の二人の少女を痛ましい歴史の一場面としてだけ見ず、美しく生きたいと願った心も忘れないでほしいと呼びかけた。
キム・ヘジャは15日、ソウルのMegabox COEXで開かれたマスコミ試写会に先立ち、ソン・イルゴン監督と舞台あいさつに立ち、取材陣に会う予定だった。映画側はやむを得ない事情で舞台あいさつを中止すると告知。配給会社とソン・イルゴン監督は、キム・ヘジャが風邪で出席できなかったと説明した。映画の上映と記者懇談会は予定通り行われ、本人に代わって手紙が公開された。
Plus M Entertainmentは手紙の公開に際し、「国民的俳優キム・ヘジャの輝かしい真心が込められた一通の手書きの手紙が、皆さんのもとに届きました」と紹介した。キム・ヘジャは観客と取材陣に直接語りかける代わりに、作品に込めた思いを手紙に託した。
「美しく生きたいと願った心も忘れないで」
手紙は「今日こうして皆さんの前に立つと、少し緊張します」という言葉で始まる。キム・ヘジャは、久しぶりに映画に出演し、映画を見に来た観客の前に立つのも久しぶりに感じると記し、貴重な時間を割いてくれた人々に感謝した。観客にどうしても伝えたい話があり、手紙を用意したという。
出演の理由として挙げたのは、昨年秋にソン・イルゴン監督から受け取った手紙だった。「スノクは泣きません。彼女は友人と共に過ごした時間が今もなお輝かしいという事実を、最後まで信じている人です」。この一節が、長く心に残ったとつづった。
キム・ヘジャは「私たちは、あの子たちがどれほど苦しんだかを覚えていなければなりません。でも、あの子たちがどれほど美しく生きたいと願っていたかも忘れないでほしいのです」と記し、それがこの映画に出演しようと思った理由だと明かした。
ソン・イルゴン監督の手紙からは、もう一つの言葉も紹介した。「私が願うのは、一場面の演技ではなく、一人の人間の存在が時間の上に残る瞬間です」。監督の思いを観客にも届けたいとしたキム・ヘジャは、間もなく出会う二人の少女を「ただ痛ましい歴史の一場面としてだけ見ないでいただけたらと思います」と呼びかけた。
覚えていなければ忘れ去られるものがあり、遠い昔の小さな光も、忘れず心に抱いていれば再び人を照らせると信じているという。手紙には、映画を見た観客の心にも小さな光が残ってほしいとの願いを込めた。
1942年の山里から、60年ぶりの再会へ
「今もなお輝かしく」は、日本統治時代の日本軍慰安婦被害を題材に、人生で最も輝かしい時を共にした親友ジョンイムと60年ぶりに再会するスノクを描く。友人と過ごした時間を記憶する老年期のスノクをキム・ヘジャ、老年期のジョンイムをチャ・ミギョンが演じる。
物語の始まりは慶尚道の山里。参照記事によると、1942年、スノクとジョンイムはかけがえのない親友として暮らしている。木を切り、草の根を掘る厳しい労働を共にしながらも、笑いや夢、純粋さを失わない。少女時代のスノク役はパク・ソギョン、ジョンイム役はチェ・ジュウンが務める。
参照記事は、太平洋戦争を始めた日本が朝鮮の若い男女を強制的に連行し、その出来事が人里離れた山里の二人にも及ぶと説明している。映画は少女たちが生きた時代と、老年期を迎えた現在を行き来し、被害を受けた過去とともに、友人と過ごした時間や、その記憶を抱えるスノクの現在を描く。題名と二人の関係は、キム・ヘジャが手紙で語った、スノクと友人が共に過ごした時間にもつながっている。
監督は「ただ君だけ」「蜘蛛の森」などを手がけたソン・イルゴン。配給会社と映画関係者は、劇場公開日を10月21日と案内している。
「道」以来9年ぶりのスクリーン復帰
キム・ヘジャのスクリーン復帰は、2017年公開の「道」以来9年ぶりとなる。1961年にKBSの公開採用タレント第1期として演技を始め、映画やドラマで活動してきた。
ソン・イルゴン監督は記者懇談会で、「映画はキム・ヘジャが演じるスノクの視線で展開します。人間への慈しみを持つ温かな視線が必要でした。キム・ヘジャが65年間、幾度も積み重ねてきた温かな人物像に、スノクが加わればと思いました」と語った。
監督によると、キム・ヘジャは直前のドラマ「天国より美しい」の後、これ以上演技をせずに休みたいと考えていた。「家の前に咲く野の花のように、じっとしていたいと思っていた」という。監督は食事を共にし、過去の撮影の話をするなどして何度も説得したといい、キム・ヘジャが作品に参加する理由を見いだすまでには長い時間がかかったと説明した。
出演を決めた後の準備について、ソン・イルゴン監督は、キム・ヘジャがせりふや読点、視線まで繰り返し練習し、現場に来た時にはすでに役になっていたと振り返った。
撮影では、人物の美しかった時を記憶にとどめるため、クローズアップを多く使ったという。「この作品を人物画だと考えたので、クローズアップが重要でした」と述べ、キム・ヘジャの顔や表情、誰かを見つめる姿を収めたかったと説明した。映画はスノクの視線をたどり、キム・ヘジャによる現在の演技と、少女時代の人物たちの物語を織り交ぜている。
釜山国際映画祭にも出席、共演者が撮影を振り返る
キム・ヘジャの体調をめぐっては、釜山国際映画祭の日程後も報道が続いていた。10月6日の釜山国際映画祭開幕式ではソン・イルゴン監督とレッドカーペットを歩き、8日には映画の殿堂で開かれた映画の屋外舞台あいさつに出席した。
当時、せき込む様子や移動中に支えられる姿が報じられた。配給会社は軽い風邪の症状があると説明し、釜山での日程は年齢と体調を考慮して調整したとも明らかにした。ソウルでの舞台あいさつは中止となったが、15日のマスコミ試写会と記者懇談会は予定通り実施された。
共演者も、キム・ヘジャとの撮影を振り返った。老年期のジョンイム役のチャ・ミギョンは、現場でキム・ヘジャと共に状況の中へ溶け込む経験をしたと話した。少女時代のジョンイム役のチェ・ジュウンは、撮影に入る際、キム・ヘジャからやりたいように演じればいいと励まされたと明かした。
山里の村長クァク氏を演じるチョ・ソンハは、キム・ヘジャを演技分野の人間文化財であり、大切な宝物だと表現した。
SPECIALTIMES GLOBALでK-POPを中心に取材し、カルチャー・韓国バラエティの記事も執筆しています。
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